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大苗の植えつけ方

現在大苗で流通しているものを並べてみました。

一番左は掘りあげたばかりの大苗、真ん中はバラの専門店などで流通している裸苗、一番左は仮植えされている鉢苗になります。

こうして比較してみると流通している苗は種類にもよりますが上部が30cm位しか切り戻してないのが分かります。

大苗は新苗よりも長い期間専門業者で管理されていますがその期間は5〜11月位の半年くらい多いだけで、何十年も寿命あるバラから見ればまだ子供の段階です。

まずは多くの花を付けることよりも正しく植え付けて枝を根付く事が大事です。

鉢植えになっているもの処理

鉢は植えつけたばかりなので土は崩れるかもしれませんがそっと引き抜いて下さい。

根の状態を確認するため水洗いを行います。

根が丸まって植えられていることもありますが、根の先端を切り戻します。切った断面が黒ければ白くなるところまで切り戻して下さい。
鉢植えにする場合は根の先端が上部に曲がらないくらいが目安です。
この時切った断面が斜めになるようにハサミを苗の方に向けて行うと今後行う水上げの時に断面積が広くなり水揚げがしやすくなります。 この時白い根が出ていることもありますが今後も出るので問題はありません。

2月下旬くらいまでは大丈夫です。

枝の剪定

根本から15〜20cm位まで切り戻します。上部の枝数を減らし根の負担を軽くします。

枝数は2〜5本くらいが目安です。品種によっても違いますが鉛筆の太さ以下のものは枝抜きします。

強く切り戻すと、原種に近い一季咲きのオールドローズは大苗でも開花しない品種があるので一枝だけ割り箸よりも細い枝を残して置くと春に花の確認が出来きます。

水揚げ

鉢植えだったものも根を切り戻したのであれば2〜3時間くらい水揚げを行って下さい。何日も水に付けておくと水が汚れてしまい逆効果です。
この時に市販の活力剤などを使うと効果があります。

地植えと鉢植え

慣れている方は下記の方法で行って頂きたいのですが、初心者や自信ない方は写真の様に6号鉢くらいに鉢植えを行い春の花を楽しんだ後に植え付けを行って下さい。
失敗が少なくお勧めの方法です。
鉢増しや庭の植え付けは根鉢を崩さなければいつでも大丈夫です。
強い北風の当たらない南側の屋外で管理して下さい。

バラが冬季に枯れこむのは根が上手に動かない時に枝を切った断面から強い風で水分が飛んでしまい枯れこむことがほとんどです。幼苗の時は特に気をつけて下さい。
私達も寒い年は剪定の時期を遅らせて多少水上げを行ってきている2月中旬ころに行います。
先端の芽が膨らんできてれば適期です。

地植えの仕方

植えたい場所に直径30cm、深さ40cm位の穴を掘ります。土壌が良い場合培養土は必要ありませんが、土壌改良は元の土により違うので培養土で植え付ける方が手間を省けます。既存の土で植え付ける場合は堆肥や水はけを良くする資材(パーライトや軽石など)で土にあわせて行って下さい。

培養土には市販のバラ専用の元肥をメーカーの指定料を混ぜておきます。 市販の固形油かすなどを根の当たらないところに入れても良いのですが、そこまで伸びなかった時や地温が高い場所で発行が進んでしまった時には効果が薄れてしまいます。
市販の根にあたっても大丈夫な元肥肥料がおすすめです。化成でも有機性でも構いません。

苗の高さを決めて掘った土を1/4位混ぜて培養土で植え込みます、培養土だけで植え込みよりも土の馴染みが良くなります。

支柱を挿し動かないように固定します。

残った土で水の土留を作り、タップリと2〜3回くらい潅水します。

風があまり当たらない場所や暖地では良いのですが、寒冷紗を麻ひもなどで固定します。 先端の芽が動き出したら寒冷紗を外して下さい。
4月上旬に元肥のメーカーの支持に従い置肥を追肥して下さい、元肥のだけで大丈夫な場合もあります。
2〜4週間に一度くらい土の様子で潅水を行って下さい、乾いてない場合や凍結をしている場合は行わなくても大丈夫です。

鉢植えの行い方

8号鉢くらいの大きさの鉢を用意します。 いきなり大きな10号鉢くらいに植えると土が乾きづらく、潅水が難しくなります。

6号鉢位から始め、乾くようになったら鉢増しを行いながら大きくするのもお勧めの方法です。 どの鉢サイズの場合でも基本乾いたらタップリと潅水を行って下さい。

8号くらいのサイズがあれば冬季の土替えを行えば何年もこのサイズの鉢で管理できます。

プラスチックでも素焼鉢でも構いません。
プラスチック鉢は軽量、安価で水もちが良く割れることもありませんが、土の温度の変化が大きく見た目も豪華さには欠けます。
素焼き鉢は通気性があり土の温度変化も少なく見た目も高級感がありますが、重く、高価で割れることもあります。
栽培されている鉢数やお住いの地域の気候などのライフスタイルに合わせてお選び下さい。

鉢底に害虫予防の防虫ネットを敷きます。

培養土の種類にもよりますが水はけが悪い土ならば鉢底石を入れますが、土自体の水はけを良くして鉢の中の土を全部利用できるようにするほうが根を張れる場所が広がり発育が良くなります。

培養土にバラ専用元肥をメーカーの規定量入れよく混ぜ込みます。

高さを決めて培養土を入れます。

培養土が入っていないところに培養土を流し込みます。この時強く突くと赤玉や鹿沼の粒が潰れてしまうので棒を揺らしながら優しく土を落とすように行って下さい。

ココがポイントなのですが、ハス口を付けたホースやジョウロで潅水を行う時は高い位置から優しく3〜5回に分け行って下さい。

水やり

このように土に近く潅水を行うと培養土の中の軽い土や堆肥が多く表面に出てきてしまいます。

培養土は大小のものが混ざり合って効果が出るように出来ています。
始めの潅水を行い土が馴染むと浮いてこなくなります、植え付けてから1ヶ月位はこの潅水を行い土が馴染んできたら土の表面に冠水して下さい。
植え付け後は南側の北風が強く当たらないところで管理して下さい。